ちょうちょのしかけが楽しい『きいろいのはちょうちょ』五味太郎<1歳からおすすめ・人気の絵本>

五味太郎さんの人気のしかけ絵本『きいろいのはちょうちょ』の絵本概要や、絵本を読んだ感想、子どもの反応、読み聞かせ方、おすすめポイントなど、元幼稚園教諭・元保育士のママがご紹介。

ちょうちょのしかけが楽しい『きいろいのはちょうちょ』(作:五味太郎)
ちょうちょのしかけが楽しい『きいろいのはちょうちょ』(作:五味太郎)

最近、我が家の娘は、テレビでも図鑑でも素早くちょうちょを見つけ、
「ちょっちょ、ちょっちょ、ちょちょーーー!」
と、指差して教えてくれます。

少し前は私の真似をして「ちょちょ…」と呟いていたのが、最近は、
「あ!ちょうちょいるよーーー!」
と(言ってるように見える)、ちょうちょという生き物を認識しているようなので、五味太郎さんの人気の絵本、『きいろいのはちょうちょ』という絵本を本棚へ出動しました。

絵本の概要

きいろいのはちょうちょ/五味太郎作・絵/対象年齢3歳〜/1983年2月発売/偕成社

絵本のあらすじ

きいろ=ちょうちょと思い込んでいる主人公の男の子がちょうちょを捕まえようと、「これはきいろいから…ちょうちょ!」「あれれ、ちがった◯◯だった〜」と、繰り返しながらテンポ良く進むお話。思い込みに気付き、最後は「どうせ、ちょうちょじゃないんでしょ」と諦めたその時、空に…!

ページをめくる度に、ちょうちょの形の穴が別の何かに変身する仕掛けもついた、2倍楽しい絵本です。

絵本を読んだ感想

「きいろいの、次は何だろう…?ちょうちょかな…ちょうちょだよね…?あれれ違った、◯◯だった〜」と、想像しながら楽しむ絵本で、親の読み聞かせを子どもが受身で聞くのではなく、親子一緒に参加できるのが良いです。

また、五味太郎さんの画風は、ぱっと見、線を基調とした単純な構成ですが、シンプルでいて、大人でも何を描いているのか直観でわかるというのがすごいところ。
シンプルでわかりやすく、子どもの意識を脱線させない、すんなり”わかる”絵なので、子どもの集中が最後まで続きます。

対象年齢は3歳からですが、我が家はちょうちょに興味持った1歳半で本棚に出しました。

子どもの反応

最初は、ちょうちょより、ちょうちょ型の穴にロックオンしたようで、穴に指を突っ込んでぐりぐり楽しんでましたが(おかげでちょうちょ型が崩壊気味)、そのうち、きいろを指差して、「ちょちょ…(あれ?ちょうちょじゃないのか…?)」と、ちょうちょ型の黄色に反応するようになりました。

今では、とてもお気に入りの様子で、
「ちょちょ?お?ちょちょー?」
と言いながら、この絵本を探し回るほど。パパに絵本を渡して、あぐらにスポッと収まって、当然のように本を開いてくれるのを待っています(笑)

読み聞かせの方法やおすすめのポイント

読み聞かせのポイント、それは…

「Don’t think! Feeeel!!」

ストーリーや文字で “理解する” 絵本では無く、視覚情報と”思い込み”との違いを楽しみつつ、そこにユーモラスを感じてさらに笑っちゃう、という二段構えで楽しめる絵本。ですので、いわゆる読み聞かせは逆に難しいです。読み手の直観を押し付けるか、単に問答になってしまい、この絵本の良さ半減。”読む”という感覚ではなく、自分も子どもと一緒に楽しむ感覚でページを進めると良いと思います。

幼稚園ではゲーム感覚で「これは〜絶対に〜ちょうちょだ!」「せんせー、ちがーう!!」と園児と騒ぎながら読んでいました。

夫は絵本の “読み聞かせ” という点では壊滅的に…あ、いや、しつこさが無く、素直に文字を読む(だけ)のですが、『きいろいのはちょうちょ』のような、絵本を見て感じて楽しむような絵本の場合は逆に良いのかもしれません。

絵本の読み聞かせが苦手なお父さん、お母さんにもおすすめです。


このくらいの子どもは何を以って “ちょうちょ” と認識してるんでしょう。左右の美しい羽?それとも形?それともやっぱり、きいろ?

おしゃべりできたら聞いてみたいことたくさんありますね。

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